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【感想】松尾茂起「沈黙のWebライティング −Webマーケッター ボーンの激闘−」(エムディエヌコーポレーション,2016年)

                 

 今回は、この「沈黙のWebライティング」を紹介したいと思います。  

 というか、"Webライティング"というものが主題になっている書籍ってかなり珍しい気がします。    

 この本は、かなり分厚いにも関わらず文字数はそんなに多くありません。

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 なぜなら、こういう人(ボーン・片桐さん)や

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 こういう人(ヴェロニカさん)達が大活躍する為、割と文章が入るスキがないのです(笑)。

沈黙のWebライティング - Webマーケッター ボーンの激闘 -(PC版リンク)

 この「沈黙のWebライティング」は、書籍化よりも先にネットで公開されて話題になりました。

 内容が変わっていたりするので、どちらから読んでも楽しめますよ!

こんなお話

 須原にある老舗の旅館「みやび屋」。

 ここは、若女将サツキが経営しているが、HPからの予約が少なく、危機的な状況となっている。

 ミュージシャンを目指していた弟のムツミがHPを担当する事になるが、謎の男、“ボーン・片桐”に突然「このサイトは危うい」と言われてしまう。

 これを機に、ボーン・片桐のアドバイスにより、HPは大きな変貌を見せる事となる。

洋画が好きな人にはかなりオススメ!?

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  読んでいくうちに、「なんか、昔のハリウッドの映画みたい!」と感じました。

”スゴ腕の流れ者が、恩返しの為に彼らの課題を解決していく”

 これはまさに、ベタな西部劇の展開ではないですか!(若干の悪口)

 まあ、確かに本の内容自体も予測通りの展開が多いと思います。ただそれは、この本が伝えたい事がそこまで難しい話ではないという事も大きく関係しています。(それが何かは,このブログ記事の後半に記されています)

 中身は驚くほどしっかりしたテキストでもある!

  この本は、個性的な登場人物が活躍しますが、漫画形式でもあるので、そういう部分が苦手な方は多いと思います。

 確かに文章がビッチリ書いていたり、図で要点がまとめられた方が学んだ気になれます(笑)。というか、私もその傾向が強いです。

 とはいえ、この本は、しっかりとしたテキストになっていますし、Webライティングに限らず、論理的な文章とは何ぞや?と思っている方にもオススメ出来る内容となっています。

Webライティングの本質に焦点を当てた珍しい本

 この本は、論理的な文章を書くコツや、自分が書いた文章を見直し、ツッコミを入れていく事の大切さに触れています。

 Web関連の本で、ここまでアナログな事が書いてあるものは、少し珍しいかもしれません。

 ”素早いコピー&ペーストのコツ”といったテクニックが掲載されている事を期待した方も多いでしょうが(実は私もそうでした)、それよりも文章を書く際の考え方の点に重きを置いている所に感動しました!

 SEO対策などを中心に考えてしまいがちなWebライティングですが、核となるのは、やはり、相手に分かり易く伝えるサービス精神なのですね!

 これまで紹介した本と併用すると良いかも!

 私は半年ほど、SEO対策の方法などを学んできましたが、知識を吸収するのと反比例して記事の内容の質が低下してしまうという事が起こってしまいました。

 大きな原因としては、「SEO、Webライティングについて勉強した事を活かさなきゃ」と思うあまり、見ている人に伝わる文章を書く意識が低下してしまったという部分にあります。

知識がついてきた時こそこの本で原点に立ち返ろう!

 この本は前述の通り、ライティングのテクニックなどが多く掲載されているわけではないのですが、その代わりに、どうしたら文章が見る人に伝わるかという、論理的な文章を書く際のコツが多数掲載されています。

 SEOに関する勉強をしばらくやってきた方で、私と同じような悩みを持っている方には、ライティングの際に大切な心構えを思い起こさせてくれるこの本を必読するべきだと思います!!!

パソコン技術書と併用しよう

 以前紹介させていただいた、この『入社1年目で差がつくパソコン術』(三笠書房)は、ショートカットキーや、Word、Excelの使い方がわかりやすくまとめられた良書でした。

 ただ、今回の『沈黙のWebライティング』を読むと、「何の為にWebライティングをするのか」という事が明確にわかるので、必要なパソコン術を取捨選択する事が可能になります。

 本書でWebライティングに対する姿勢や考え方を学び、「パソコン術」の様な本でスキルを挙げていくというように、2つの本を併用する事で、ライティングスキルがぐーんと向上していくでしょう!