【感想】池谷義紀「新人IT担当者のための Webサイト 構築&運営がわかる本 」(技術評論社,2016年)
今回紹介する、この「Webサイトのしくみ・構築・運営がしっかりわかる本」は、前回紹介した「沈黙のWebライティング」とは違い、IT担当者の為のテキストのような部分がありますね。
いままで紹介してきた本が、WebやSEO対策についてわかりやすくまとめられたものだとするのならば、この「Webサイトのしくみ・構築・運営がしっかりわかる本」は、より全体を網羅しており、内容も分厚くて難しいです。
この記事では、ITやSEO初心者の視点から印象的な内容を紹介したいと思います。
内容全てを紹介できるわけではないですが、私と同じような初心者には特に読んでもらいたいです!
目次
- 序章:Web担当者の仕事を知ろう
- chapter1:Webサイトの仕組みを知ろう
- chapter2:Webサイトの構築準備をしよう
- chapter3:Webサイトを構築しよう
- Webサイトを運営しよう
内容は大まかにこんな感じにわかれています。
また、本の最後には資料・用語集がついていますが、ここに掲載されている情報量がものすごく豊富です。
この資料・用語集を手元に置いておきたいが為だけに購入するというのも十分アリだと思いますよ!
20対80の法則を初心者は理解しておこう
chapter1では、現実世界のビジネスの常識として、20対80の法則が紹介されています。
海外の経済学者が提唱した理論で、「国の富の8割は2割の富裕層のもとへ集まる」という法則です。
これから転じて、「売れ筋の上位2割の商品が全体の8割の売り上げとなる」や、「2割の顧客が8割の売り上げをもたらす」というビジネスの原則が生まれました。
大きなアクセス数を稼げるのは2割のサイト
このブログで当てはめてみると、上の中見出しの様な事が言えると思います。
もっと言えば、ブログのテーマや目的選びでも20対80の法則は適応されますね。本ブログのテーマ(キーワド)は「SEO 海外 初心者」ですが,SEOというテーマのサイトの中で,或るいは「SEO 海外」 というテーマのサイトの中で2割に入っているかと言えば疑問がありますね。
このテーマを掲げているサイトの上位2割に入れるかどうかで、アクセス数が天と地ほど違ってしまうのですね。
ブログ内の記事にも同じ事がいえる?
Google アナリティクス公式サイト - ウェブ解析とレポート機能 – Google アナリティクス
本ブログでは、Googleアナリスティクスを使ってアクセス解析を行っています。
これを使って1つ1つの記事のアクセス数を確認してみると、SEO用語に関する記事と、はてなブログに関する記事が特にアクセス数が多い事に気付きました。
やはり、SEO初心者にとっては難しい用語が気になったり、同じはてブロユーザーにとっては使い方のコツが気になるのでしょう。
今は記事数が少ないので、コンテンツを充実させる事が必須ではありますが、「SEO 初心者」というテーマのブログを作るなら、やはりこうしたジャンルの記事を増やしていく必要があるのではないかと思います。
ユーザビリティが成果を左右する!
chapter2の中のユーザビリティも、サイト構築の考え方の重要な要素ではないでしょうか。
ユーザビリティ、つまり有用性の評価基準は、有効さ・効率・満足度という3観点となっています。
有効さとは、やろうとしたことが解決できたか、効率とは、やりたい事がどの程度の労力でできたか、満足度とは、Webサイトの使い心地を表しています。
私は、この3つの中でも特に、有効さの観点に注目しました。ユーザーが課題を解決する為にサイトを見つけるという考え方は、Webサイトを作る際には、非常に重要だと感じたからです。
はてなブログの様々な記事を読むと、自分の趣味を書いている人がやはり多いです。ブログなので当然だとは思いますが、こうしたものと比較すると、「面白いものを作るのでなく、人の為になるものを作る」という考え方が製作者にあるかどうかが、ビジネスかどうか、良質なサイトかどうかの境目のように感じます。
閲覧者を分析しながらサイト運営を行っていく
上の内容にも関わる事ですが、ユーザーを満足させる為には、彼らがどのような方法でアクセスを行い、どういう傾向を持っているのかを分析することが必要です。
chapter4では、ユーザーがどこから来るのか、どのようなキーワードで検索をしているのかという事を分析する方法や重要性が説かれています。
そういった分析こそが、サイト運営の肝であり、IT企業のマーケティング事業で行われている事なのだと思います。
では、振り返って自分のこのブログを見てみると、まず、圧倒的に記事が少ない!!!という問題点が見えてきます。
ここでアクセス数を稼げる記事はあっても、見ている集団をサンプリング、分析していくには、こちらから発信するコンテンツがもっともっと必要になってきます。
なので、私のような初心者にとっては、この本に書いてあるような状況にどれ位はやくたどり着けるかが、最初の課題になるわけですね。
こうしたユーザー分析は、ある程度サイトが出来上がってから効果を発揮するものだと思うので、サイト立ち上げ時はまずコンテンツを増やすことが急務でしょう。
より本気にWebサイトについて勉強したい人向けの一冊
この本を読んでいると、高校時代に使っていた情報がぎっしり詰まった教科書を思い出しました(笑)。
高校の授業は、先生がレジュメを使って分かりやすく進めてくれるけれど、教科書自体は難しくて読みにくいという事が多々ありました。
この本も、決してそれ自体では読みやすいものではありません。しかし一方で、Webサイトを立ち上げ、運営していくのに大切な情報は、いままで紹介してきた本よりもずっと領域が広く掲載されており、体系的に知識を学ぶ事ができます。
今回は、初心者の自分が生かせると思った情報を3つほどピックアップしてみましたが、レベルアップするにつれて参考になるページがどんどん増えていくと思います。
私は、この「Webサイトのしくみ・構築・運営がしっかりわかる本」を成長の指標として使っていきたいと思います!